http://otonano-kodaishi.blogspot.jp/2015/08/blog-post_31.html
愛知県と静岡県の二つの県にそれぞれ別の竜頭山があり、東西に並んでいます。西には愛知県新城市の竜頭山(りゅうずさん)。東には静岡県天竜市の竜頭山(りゅうとうさん)です。
左:竜頭山、右:竜のオブジェ(新城観光協会) |
新城市の竜頭山には次の昔話があります。
「大昔、竜頭山に住んでいた竜は真冬でも岩の上にいました。ある男が寒中に山に登っていくと、竜は凍傷で腫れ皮膚も破けてぶるぶる震えていました。男が「やせ我慢はやめて南の暖かい国に行くのが利口だよ」と言いました。竜は「そうだな」とうなずいて雲に乗って南に飛んでいきました。」
ずいぶん人間的な竜のお話で興味深いですね。これは、大昔、戦に破れて身を隠していた人達の実話かもしれません。
一方、東の天竜市にある竜頭山とはどんな場所でしょうか。仏教が入ってくる前からある日本古来の土着信仰(自然崇拝)が続いた場所です。原始的な山岳信仰(精霊信仰)が根付いています。
安藤広重 本朝名所 遠州秋葉山 |
大変興味深いことに、こんな山奥なのに、古代より人の往来がかなりあったようなのです。実際、江戸時代の頃でも北は奥州(東北)、南は薩摩(九州)から、全国から参拝者があったようです。
驚くことに人々は険しい山の峰の古道を往来したのです。多くの古道がこの辺りで今も確認できるようです。
「竜神ー竜王ー竜頭ー竜爪」ラインの意味が少しずつ見えてきました。人里から険しい山の峰に続く古代の道、古道が「竜の道」の謎を解くキーワードかもしれません。 続く。
0 件のコメント:
コメントを投稿