2015年8月21日金曜日

理系の元祖「日置族」(4)日置暦は日本古来の太陽暦

明治時代以降の現代日本では、西洋暦(太陽暦)と和暦(元号)との両方が併用されています。

では、古代ー中世ー近世の日本ではどのような暦が使われたのでしょうか。

約6世紀頃に中国暦 (太陰太陽歴) が日本に紹介されます。それ以後は、各時代毎に幾度かマイナーな修正がされますが、明治時代になるまでは基本は太陰太陽歴が続いたようです。

ではさらにさかのぼって、6世紀に太陰太陽歴が入ってくる以前の日本はどうだったのでしょうか。6世紀以前の古代日本には日本固有の暦がありました。古代の日本では、日本独自の「日暦(太陽暦)」が使われていたようです。そして、民俗学者の折口信夫は「古代より天皇は日置暦というものを持ってた」と記しています。太陽信仰の古代日本では、月暦(太陰暦)ではなく太陽暦で生活をしていたという説が有力です。

つまり、日本の暦は、「日本古来の太陽歴(日置暦)」→ 「中国由来の太陰太陽暦」→ 「西洋由来の太陽暦(グレゴリオ暦)」と変遷してきたことになります。

時代毎に新しい暦制度が導入されても、古くから人々の暮らしに根付いた行事や生活習慣は簡単には変わらず残っていくことが多々あります。昔から続く日本固有の風習や行事は大切にしたいと思います。
「役立ち生活情報HP」の図
古代の天皇や有力豪族は、日置暦(日本古代の太陽暦)を用いて祭り事を行い日本を統治していたと考えられています。この日置暦を作成し管理していた一族が日置族と呼ばれています。この説が現時点で一番有力だと思います。

では、次回(5)では、日置族の基本的プロフィールをまとめておきます。
https://otonano-kodaishi.blogspot.jp/2015/08/blog-post_23.html

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